CASE & CHALLENGE

事例とチャレンジお客様事例

大阪大学大学院 様
画像処理技術を駆使した人工網膜VRシミュレータ開発で人工網膜研究の進歩に貢献。

お客様紹介

  • 大阪大学大学院
    医学系研究科 視覚機能形成学 森本准教授

    人工網膜による視覚機能の再建を実現する研究を行い、
    本プロジェクトでは被験者の負担を軽減する、「人工網膜VRシミュレータ」開発を推進。

プロジェクトメンバー紹介

  • 三浦 宙明

    クラウド・ソリューション技術本部第二技術部第三設計課 2002年入社。以降、プラズマテレビ、オーディオ、DVD、プロジェクター、車載など組み込み開発に従事。現在は、WindowsPCを中心に2D/3Dの画像処理関連のアプリケーション開発を担当。

  • 谷口 智生

    クラウド・ソリューション技術本部第二技術部第三設計課 2022年入社。ゲームエンジンを活用した3D、AR/VRアプリケーション開発に従事。「人工網膜VRシミュレータ」開発プロジェクトではGPUを用いた画像処理を担当。

事例概要

  • お客様の背景

    ・大阪大学大学院 医学系研究科 視覚機能形成学 森本准教授が推進する人工網膜研究の発展・実用化に向けて、人体に負担が少ない人工網膜VRシミュレータが不可欠だった。
    ・実用性のあるシミュレータ開発のために、高解像度化、低遅延化、高フレームレート化などを実現する必要があった。
    ・上記課題を解決するために、VRアプリケーションや画像処理の開発実績があるパートナー企業を探していた。

  • 提供した
    ソリューション

    ・VRアプリケーションや画像処理などの専門的な経験を有したエンジニアによるプロジェクトを構築した。
    ・人工網膜VRシミュレータに必要な高解像度化、低遅延化、高フレームレート化を目指し、Unityでのアプリ構築、GPUを用いた画像処理などを駆使した。
    ・基準がない映像の見え方を調整するため、「試作リリース→顧客によるフィードバック→試作への反映」というサイクルを繰り返し行うフローを設計し、実践した。

  • プロジェクトの
    成果

    ・被験者の負担を軽減させる人工網膜VRシミュレータを製品化し、人工網膜研究の進歩に貢献した。
    ・高解像度、低遅延、高フレームレートを実現し、被験者ごとに必要な画像処理の調整が可能になった。

本事例にまつわる資料

  • 人工網膜VRシミュレータ開発プロジェクト - 資料ダウンロード

    大阪大学大学院 様の人工網膜研究に貢献した「人工網膜VRシミュレータ開発プロジェクト」の事例資料です。

お客様の声

専門性の高い具体的な提案が魅力

森本様ご提案を受ける前は、パーソルグループということで人材派遣のイメージを持っており、VRシミュレータ開発を依頼できるのか疑問に思っていました。 しかし、相談をさせていただいた際、他のソフトウェア会社ではあまり出なかった「VRのゆがみ」など具体的なキーワードでのヒアリングがあり、 専門性の高さや、この分野における豊富な実績を感じ、提案前に抱いていた印象とは良い意味でギャップのある、信頼できる会社という印象に変わりました。

三浦 宙明人工網膜VRシミュレータを開発するにあたり、開発の初期段階で時間をかけてヒアリングさせていただきました。その中で、魚眼レンズの歪み、カメラとHMDの視点の差分、人工網膜とVRの見え方の差など、本開発環境の特長をご説明し、今回の開発に相応しいVRをご提案させていただきました。

開発フェーズでの柔軟な対応

森本様丁寧にディスカッションを重ねて、私たちの要望をしっかりと聞いていただけた点が非常に良かったです。 私たちが研究開発を行う過程で、VRシミュレータに求める仕様変更がどうしても発生します。 これまでの経験から、ソフトウェア開発会社は仕様書に基づいて進行し、仕様変更が難しいイメージがありましたが、貴社には柔軟なプロジェクトフローと体制を構築いただいたことで、研究に活かすことのできる人工網膜VRシミュレータを実現できたと思っています。

三浦 宙明開発当初から「途中で仕様変更の可能性がある」と伺っていたため、当初のご要望や開発過程で出てきたご要望に対して、都度工数のお見積もりを行い、定例会の場で優先度をご相談しながら開発を進めていきました。また、本件は弊社の得意としている画像処理に関わるご要望が多かったため、機能実現のための提案も行いました。

今後も人工網膜研究の貢献に期待

森本様盲目という不治の病に取り組む研究ということで大きな意義を感じています。 今回のVRシミュレータでは、患者さんの負担を軽減した上で適切な人工網膜の調整ができるようになりました。 さらにこのVRシミュレータをつけて歩けるか、生活できるかなどを検証し、研究の成功を実現したいです。 貴社にはより良い成果物を実現するために、さまざまな角度からの技術的なご提案を頂けることを期待しております。

三浦 宙明森本様から人工網膜VRシミュレータをご評価いただき、大変光栄に存じます。 昨年度よりご要望されている「VRをつけたままの歩行」など、今後も人工網膜研究のお手伝いができるよう、開発にて貢献していきたいと思います。

本事例にまつわる資料

  • 人工網膜VRシミュレータ開発プロジェクト - 資料ダウンロード

    大阪大学大学院 様の人工網膜研究に貢献した「人工網膜VRシミュレータ開発プロジェクト」の事例資料です。